shoko.が、モトチクロについていろいろ書いてくれてるので、
他の会場がどんなだったか、ご報告します。
<シャディ>
夜に撮影したシャディです。
シャディの作品は、4月上旬まで、ショーウィンドウ越しに見られます。
センサーライトで、ショーウィンドウ前に立つと、ライトが点きます。
さて、今回のシャディの作品(森健太郎)は、
古着のひとつひとつは、それを着ていた人たちでもあり、
それらが集まって「山」が再び胎動を始める…というイメージを形にしたものです。
ギャラリーのように真っ白に塗ったシャディに、カラフルな古着の「山」が映えて見えます。
シャディの前は、足尾の地元の方々がよく訪れる八百屋さんがあり、
「どういう作品なんだかわからないよ〜」とか笑いながら言われつつも、
空っぽであったショーウィンドウに突如として現れた「山」に通る人たちは必ず足を止める、
そんなインパクトがありました。
カラフルな見た目は、まだ冬の足尾の風景に比べてポップでもあり、また仰々しくもあり、
けれどこの作品には、ある種の力強さが溢れているようにも思います。
特に、足尾の人たちにとっての「山」は「銅山(やま)」であり、
それは激動の近代化を彩った場所でもあります。
かつて土地が持っていた力強さを、視点を替えて表したとも言えます。
<info>
駅のインフォメーションブースです。
松原にあった小さな繊維工場跡が、
この会期の直前に取り壊しになりました。
その際、工場の持ち主の方から
いただいてきたデスクを使っています。
天板を黒板のように仕立てたところ、
いろいろな子供たちの「落書き」が残り、
なんとも微笑ましい感じになりました。
今会期は、制作中は好天で、
わりと暖かい日が多かったのですが、
会期が始まるとまた冬に逆戻り。
足尾ではまだ花も咲く気配がありません。
ただそんな中でも、WAPの各会場では、
街の人たちの温かさに触れることが
できたように思います。