10月になり、少しばかり山が赤く色づき始めた足尾です。
しかし、大変 残念なお知らせとなりますが、
10月1日に、長年 足尾での植樹活動の先陣に立って来られた
「足尾に緑を育てる会」会長の神山英昭氏が、病気のため、ご逝去されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
http://www.shimotsuke.co.jp/town/life/volunteer/news/20111004/627311
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神山氏は、WAPが始まった2006年から、
アーティスト達が、特に足尾町で円滑に活動を行なえるよう、多方面の協力者と引き合わせていただいたりと、
公私にわたり、さまざまご支援をいただきました。
また2006年に神山氏から聞かされたのですが、
神山氏が「足尾に緑を育てる会」へと至るまでの経緯には、
WAPの活動の開始とも通じているものがあり、
そのためか、ある意味で得体の知れない余所者たちであった私たちを、
本当に可愛がっていただきました。
ある何か大きな目的のために物事は生まれ動き始めるのではなく、
ほんの個人的なことであっても、その些細な「何か」を実現させるためには、
別の物事を動かさなければならず、それを動かすためには、また別の誰かと関わらなければならず…
物事を成し得ていくためには、別の何かが必要となってくる―…と、
今のWAPにおける行動原理は、おそらく、2006年に神山氏から聞かされたことが、
多分に影響していることと思います。
ご冥福をお祈りするとともに、
神山氏が私たちに「遺してくれたもの」が何であるのかを、改めて、深く、感じるに至ります。
さて、そんな折りでしたが、
10月3日より、WATARASE Art Project 代表 皆川と、昨年から参加している天沼穂乃実の2名が、
日光市嘱託職員として、足尾町にて職をいただくこととなりました。
もしかしたら、これも何かの縁であるのかもしれません。
渡良瀬の日々は、ほとんど変化のない毎日が続いているようでありながらも、
目に見えるものも見えないものも、多くの「動き」が息づいています。
それら胎動のような動きを、新しい「カタチ」へと起こしていく、
それが、私たちができること・しなければならないこと、かもしれません。